医学と書籍

ケタム『小医学叢書』

 ヨハネス・デ・ケタム(1415頃-1470頃)による『小医学叢書』(1491)は、さまざまな著者たちによる医学の文献と説明を補足する木版画を掲載している。挿絵を添えた最初の医学書であり、治療に使用する図表だけではなく医療行為の様子も描写された。
医学と美術

ボス《愚者の石の切除》

 ヒエロニムス・ボス(1450頃-1516)による《愚者の石の切除》(1501-1505)は、穏やかな田園でおこなわれる怪しげな手術の様子を描いている。処置の苦痛に耐える患者に対して、胡乱な医師とふたりの見学者たちは関心も共感も示していない。
医学小事典

医学小事典【四体液説】

 四体液説とは、4種類の体液の状態が心身に影響を与えるという理論である。それらの均衡が崩れることで、病気が引き起こされると考えられていた。そのため、健康の管理には体液の調和が重要となる。この概念は、長期間にわたり医学の定説とされた。
医学と美術

トゥールーズ゠ロートレック《アンリ・ブールジュ医師の肖像》

 アンリ・ド・トゥールーズ゠ロートレック(1864-1901)による《アンリ・ブールジュ医師の肖像》(1891)は、縦型の構図のなかに軽快な筆致でアトリエを訪問する友人の姿を描いている。多病な画家は、いつでも医師が身近にいる生活をしていた。
医学と書籍

ハーヴェイ『動物における心臓と血液の運動に関する解剖学的研究』

 ウィリアム・ハーヴェイ(1578-1657)による『動物における心臓と血液の運動に関する解剖学的研究』(1628)は、収縮と拡張を繰り返して血液を全身に循環させる心臓の機能を説明している。この血液循環説は、長期間にわたる実験により証明された。
医学と美術

ランブール兄弟《解剖学的人体あるいは占星学的人体》

 ランブール兄弟(15世紀初期活動)による『ベリー侯のいとも豪華なる時祷書』の《解剖学的人体あるいは占星学的人体》(1411-1416)は、写本に描かれた幻想的な人体図である。そこには、この時代における医学と占星学の密接な関係が示されている。